真夏

鞘から抜かれ迸る銀の輝き
重い殻を打ち破り解き放たれた鋼
人の白い手に拠ってのみ飛翔する光の残像
空を割り雲間まで貫く切先
刃波に一点の曇りなく翻る剣よ

お前を高く掲げ
私は戦場に言挙げする

戦え

血の代償の自由
朱に染まった屍の平等
涙し慟哭する人々の博愛
陽の沈む明日へと向かう者達よ

戦いが始まる
この炎熱の日に