アニばら鑑賞記 26話

 

アニばらに関したツイートをまとめた鑑賞記です。
【】はツイート「」は作中台詞、その他は追記になります。追記は随時追加・変更。

 

26話「黒い騎士に会いたい」
地味な回ですが後半のターニングポイントでもあると思う。

【オープニングの時代劇感・・フランス版銭形平次】
銭形平次でこんなの見たことがあるw 骨董品的演出ですね。

「こうまでして捕らえる必要があるのかな」「盗人は盗人だ」
アンドレとオスカルの温度差が如実に出てます。黒い騎士がアンドレかもしれないという不安を抱えているとはいえ、黒い騎士が出てくる背景を慮るアンドレと、理を通そうとするオスカルの齟齬が後半にもつながります。

「誰なんだ?アンドレか?・・そうなのか」
アンドレに知らない暗い一面がある、という不安からの悪夢。アニばらではオスカルとアンドレの個が強くて、各々独立してる。お互いにどうしても寄り添い合えない壁が確かに在る。

「貴族なんて家柄と権力を守るだけ」
端的かつ的確な指摘。一時は貴族の中に入っていたロザリーが貧しくとも自力で生きていける市井に戻ったことで、オスカルの心に何かが刻まれたと思います。

「新しい時代を知るため」
アンドレの中にはずっと小さな種があった。オスカルと自分との間の強固な壁は何故あるのか?その壁を意識し超えたいと思うからこそ、足掻いている。その渇望こそが彼の愛でもあるので。

「会ってみたい」
オスカルが時代の変化に気づき行動したのは、アンドレの言葉もあると思います。ずっと傍にいて信頼している相手の言葉は重い。

【「お前は貴族ではないのだから」オスカルがそこはかとなく寂しげに感じる】
【アンドレが身分差を意識するのと同様に、オスカルもアンドレを縛りつけてはいけないという自制があったのかも】
沈むばかりの貴族社会であることをオスカルは前から感じていて、だからこそアンドレを巻き込みたくないと思っている。お前まで沈む船に留まらなくていい、お前は自由なのだから(私と違って)オスカルは無意識に己に無い自由をアンドレに投影してるのかもですね。

 

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アニばら鑑賞記 25話(追記

ベルサイユのばらアニメ大解剖」発売に伴って、再見したアニメベルサイユのばら。
Twitterで呟いた鑑賞記をまとめ+追記してこちらに転載します。

【】ツイート「」作中台詞 その他は追記です。追記は随時変更・追加予定。

25話「かた恋のメヌエット」

アメリカから帰国したフェルゼン。アントワネットとの恋は終わったというが、王室に対する民衆の憎悪と貴族の離反を聞き、アントワネットの力になる為に宮廷に戻る。そしてオスカルは一度限りのドレスを着て舞踏会へと向かう。

フェルゼンに駆け寄るオスカルを見てるアンドレの表情が・・】
思いがけず現れたフェルゼンにオスカルは駆けよる。その後ろ姿を見ているアンドレの表情です。寂しげでもあり辛そうでもあり。

アンドレはずっとオスカルの背中を見てきたから、駆け寄って行く彼女がどんな顔をしているか、判る。嬉しく愛に溢れていることも。

【フェルゼンがもう終わったと話す時のオスカルの表情がなんとも言えん】
アントワネットとの恋は終わった--熱情のようだったフェルゼンと王妃の恋、しかしフェルゼンの顔は穏やかで落ち着いている。ならば私の想いも届くだろうか?そう考えるオスカルの心が揺らいでいるのが判るシーンでした。

【アニメオスカル、全般に伏し目がちなんですけど。それがなんとも言えず色っぽいんですよ】
アニばら特に後半は、オスカルはよく目を伏せます。台詞で語らない分、眼と表情で立っているアニメでした。

【観てると判るんですが、アントワネットは伏し目にならないのね。目を落とすのは最終回の処刑のシーン】
オスカルと対照的に、アントワネットは目を伏せません。泣くときですら、顔を上げる。それがアントワネットという女性であるという演出。

【そしてオスカルのピアノを聞きながら、拳を握りしめるアンドレ】
アントワネットの元へ戻ったフェルゼンの苦しい告白を聞いた後、オスカルは激しくピアノを弾いています。アンドレは厩舎でそれを聴きながら、手を止めてピアノの音を追う。オスカルの気持ちが痛いほどわかるから辛く、オスカルが苦しむのも辛い。

そして舞踏会に現れたオスカルは何も語らない。基本的にアニばらオスカルは自分の心を語ることをしないけれど、語らないからこそ溢れだすものもあると感じられる演出。

 

25話を振り返ると、前半のフェルゼンの諦念で安穏に進むかと思えた話が、銃撃という暴力によって一変する。フランスにかかる暗雲という縦糸と、オスカルの恋心の横糸が絡み合う回でした。こういう緩急の付け方が上手いと思う

※修正入れました。ありがとうございますm(__)m

 

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