朝の光が眩しかった。私たちは二人でいた。夜が次第に奥へ追いやられて、空の隅からぼんやりと明るくなっていく。

夜は何処かへ行ってしまう。私たちが二人でいる。

「アンドレ・・・」
夜が明ける。曙光があたりを満たす。

私が持っているものは、ただひとつだけ。この世界の美しさだけ。

 

 

 

「・・・行こう」