夜の呟き 触れる-A

お前のその背中に
触れられたらいいのに

薄い絹地にうっすらと
羽の名残の骨の形
夏の日差しが影を落としている

手を伸ばして抱き寄せて届くのに
お前の輝く羽に

禁忌を犯し手を伸ばし
お前の羽を折る

触れたいと思うことが罪
だから
お前を遠くに
手を伸ばしても届かない
天上へと
送る