風花

石畳に血が流れていく
そうか私は死んだのか
色がない 静かだ
見えている景色は変わらないのに
私が最期に見た光景
高い何処までも澄んだ空
私は其処へ行くのだろうか
血で汚れた私は地の底だろうか
何処でもいい
もう全ては遠い

私が犯した罪の数々
その重さすら消えてしまう
私の魂と一緒に
ああ消える
今もう消える
消え去る私の最後の一雫だけが残り
それは風に舞う
私は自由だ
何処へでも行けるんだ
さあ行こう
お前を探そう
きっと風の流れるその先にいるのだろう
小さな光の雫になって 私達は出会う

その光を幼子が手に取り
柔らかい手で包むだろう

私達の愛を