上昇気流

僕たちは背中合わせに小さなシャボン玉の中にいた
シャボン玉はくるくるまわる
風にのって野原で一番高い木の上まであがっていく
ほら地面があんなに遠いよ

僕たちはどこまで昇っていくんだろう
はかなく薄いシャボンの壁
これが消えたら僕らも消えてしまうのかな

消えたくないよ君といたい
気がついたら僕はこの中にいて
背中合わせの君の姿は見えないけれど
でも体温は伝わる声も聞こえる
僕らは確かに此処にいるんだ

消えないで
僕から離れていかないで

シャボン玉は飛ぶ
風にのって上昇していく
消えないシャボン玉
僕達はいっしょに昇っていくんだ
世界の果てまで