三が日

ベルばら記念日といえば7月12〜14日。楽しみに来られる方も多いので更新したいんです・・が。今年は夏バテにバッテバテです。家に帰るとほぼゾンビ。

とはいえ、ジャンル者としてスルーはできない。なんとか、近日中に何某かは出したいです。

 

あとTwitterの騒動に伴って、メインのSNSを移行中。mixiが意外と使いにくかったため、何かと話題のThredsも始めました。

@yosino_sakura9514

見た目はほぼTwitter。ただ私がフォローしたい人はまだあまり始めて無いので、ちょっと様子見。ぼちぼちやってみます。

 

お知らせ

Twitterが読み込めなかったり止まったり、マスクの呪いwでいろいろダメな感じなので、とりあえずmixiに避難します。使い方とか全然わかってないんですけど、呟いたり日記書いたりもできるようなので、当面これでいいかな。

芳野 mixi

 

お返事とか

さて完結編の続きに取り掛かりたいのですが、プロットが潰れたパソコンの中です。なんでクラウドにあげてなかったんや、私。まあ無くても書けますけど、とりあえずサルベージ予定。

 

お返事 ⇩

6月5日 錠あるいは閂 後編;ありがとうございますーそう言っていただけると、初稿が影も形もなくなるほど、改訂しまくった甲斐があります。最初はラブ話になるはず・・だったw

6月7日 錠 あるいは閂 後編;オスカルは軍人なので戦わなくては得られないものがあることを知っているんでしょう。きっと生まれた時にスポンサーから一言あったんですよ(古典SFネタ)

6月8日 近況とお返事;原作から半世紀。書いている当人も読んでくださる方も、皆それなりに経験した大人になりましたから。私なりにベルばらを捉え直してこうなりました。読んでくださってありがとうございます。

6月16日 錠 あるいは閂 後編;うち基本キツいです、すいません。自称、重い暗いわかりにくい森林限界サイト、ジャンル内極北を自覚しておりますw

 

拍手もありがとうございます。いつもめっちゃ励みになってます。ちなみに「錠 あるいは閂」これはTwitter等でどなたかが出していたハッシュタグ企画が元です。元々「かんぬき」の絵に沿った作品の意味合いでした。ただ書きあげた話がこれなので、タグはつけませんでした。ラブい話にしようと悪戦苦闘したのに、どーしてこうなった??自分でも謎。

 

 

 

近況とお返事

推しがすぐ近所でサイン会してたのに、倍率16倍で外れました。フェスに行けば雨に降られるし、露伴映画に行く予定は連れが体調崩して行けなかったし。呪われてるのか。しかし徒歩3分のとこに推しが来てても会えないって、ほぼ拷問ですねw

 

気を取り直してお返事 ⬇️

4月27日 ブラウンバニー;兎飼ってるんですか?羨ましい〜〜モフモフしたい。私も馬大好きなので、退職したら乗馬教室通うのが夢です。アンドレの感じていた疎外感というか違和感は拭えるものではなかったと思います。それに向き合ってたオスカルは強い。

5月5日 目玉の話;お褒めいただきありがとうございます。原作やアニメや、いろいろ影響受けまくって今の形になっています。

5月18日 錠 あるいは閂ー前編;さして長くない話なんですが、最近一気に描くより、ちまちま書き進める手法になったので分割しています。今日中に完結する。。はず。

5月21日 世界が明日終わるとしても24 ;この先、というか次の回は書き上がっているんですが、まだ出せない・・。気長にお待ちいただけたら嬉しいです。なんせ20年かかってるので。

5月23日 赤い瞳;思いつくと書かずにいられない体質なので。更新頻度に差がありすぎますが、よろしくお付き合いください。

5月28日 世界が明日終わるとしても24 ;多分あと数回なんですが、数回の更新頻度がアレですからwもうちょっと続きそうです。

一言コメント、拍手もありがとうございます。好き勝手やってるサイトとはいえ、訪問してくださる方々の反応が励みになっています。

 

今日この後に、閂の最終回を更新予定・・あくまで予定。

 

 

近況とか

パソコンが吹っ飛んでから数ヶ月。iPadでちまちまSS書きと更新作業を続けています。が、ATOKと違う変換、サイズの違うキーボードがストレスフルな日々。とりま、キーボードは別売りを買い直し、変換は後々考えるとして。

(でもやっぱりパソコンのが作業しやすい。

(MacBookほすぃ。

それはともかく。不定期ランダム更新にも関わらず、ご訪問&拍手等、ありがとうございます。あれこれ書き散らしすぎて、どれをいつ更新したか自分で忘れたりもしますけどもw 拍手やご訪問が励みになっております。

お返事 ⬇️

3月18日 雪兎;雪の降る日に更新したかったですが、時期が遅すぎましたw あの兎さんをモチーフにして書いたのでわかっていただけて嬉しいです。

3月25日 雪兎;兎、戦時中はまあ・・うん。最近はいろんな種があるようですが、赤目の白が至高だと思います私見。

3月25日 月の道;空から月の道を見たことがあります。美しくて悲しい光景でした。

4月15日 ご無沙汰です;風邪もひどいとホントしんどいですよね。毎冬恒例なので、どうやったら風邪引かなくなるのか知りたい。何とかは引かないはずじゃないのか?

 

 

 

夜の呟き 水の中

こんな風に 人を愛するとは思いもしなかった

彼女が言う

そうだね まるで水の中に引き込まれるように
水面に手を伸ばすように 愛するとは思いもしなかった

でもより深く引き込まれ
とっくに息もできなくなっているのは俺

それでも お前の前では息をしているふりをする
俺の方が深いから 息をするふりをするのが上手くなったんだ

少しずるいけど 許してくれるだろ
多分俺のほうが少し 深く愛しているから

 

 

月の道

満月が夜の海を照らすと、此処ではない世界へ通じる道ができる。

 

 

「御伽話だ、昔の」
「どこで聞いたんだ?」
「さあ、どこだったのかな。まだこの館に来る前。故郷の・・村の」
「母上から?」
「そうかもしれない。母も俺も、海など見たことはなかったのに。寝物語に語る声を聴きながら考えていた。夜の海に輝く道・・・どこへ行くのだろうと」
「・・っアンドレ!」
「どうした?」
「いや・・今、一瞬」
「どうしてそんな悲しい顔をする。俺はここにいるだろう」
「アンドレ、お前はどこへも行ったりしないな」
「・・・そばにいるよ」
「本当に?」
「何処にも行ったりしない」
「約束して」

その後、お前は答えなかった。私を抱き寄せ、静かに髪を撫でていた。ひとつ残った瞳が、遠くを見つめていた。
どうして私が腕の中にいるのに、どうしてお前は黙って遠くを見て、このかけがえのない心臓の音がこれほど強いのに、どうして

 

どうして?

 

 

 

私を遺して逝ってしまうことを知っていたんだろう。

 

 

 

見たこともない景色、凪いだ暗い海面に揺れる月の光。お前はその道の先へと逝ってしまう。
私もいきたい、私も其処へ行きたい、連れていって。遺されたくはない、置いていかれるのは嫌。

だから行く、もうすぐだ。今空は青い、月の道は見えない。でも私は知っている、道の先にお前がいるから怖くはないよ。光が翳っていく、闇が訪れる、その向こうに望月が見える、お前の、微笑んだ・・その横顔。もうすぐだ・・・もうすぐ。

ご無沙汰です

ご無沙汰です。

更新久しぶりです。冬の話なのに冬終わるから慌てて出しました。

言い訳wしますと、まず如月中ずっと風邪ひき&パソコン吹っ飛び&職場面接。風邪は治った、面接も終わった、パソコンは・・とりまiPadで代用してますが、ビミョーに使いづらい。特にWordPressの編集画面が、テキストのフォーマットによってはタグが使えなかったりして面倒くさい。まあそれはおいおい考えるとします。

この話は続きがあり、それも冬の話なので、桜が咲くまでには出したいです。がんばろ。

更新のない間も、アクセスや拍手ありがとうございます。風邪でゲホゲホしている時も励みになりました。連載の続きも含め、ちょっとづつ更新していきますのでよろしくお願いします。

 

 

 

 

雪兎

私は冬の嵐の夜に生まれたんだ。だから、どれだけ雪が降っていても平気だ。私にとって、雪は守護聖人だから。

いつまでも暑さの残る晩夏の、しかも、南生まれの俺にとって、冬の寒さは敵でしかなかった。館に来て半年、迎えるはじめての冬は、故郷とは比べ物にならない位、底冷えに冷たい冬だった。朝起きた時でさえ、息が白い。寝床から出られずもがいていると扉にノックの音がする。
「アンドレ!」
返事も待たずに入ってきて、俺をベットから引き剥がす。使用人より早起きする主人に起こされることの愚より、暖かな寝床から離される方が辛かった。
「行くぞ。誰よりも先に雪に足跡をつけるんだ」

その年は、例年より雪が積もるのが遅かったと彼女から聞いた。昨晩から音もなく降り続いた雪が、その日の朝世界を白く染めていたことを俺はまだ知らなかった。
「早く早く!」
俺が上着に袖を通すあいだももどかし気に急かす。こんな寒い朝にと思うが、いつもより上気した彼女の白い頬と、朝の光に輝く青い瞳に、何故か心が浮き立つ。手を引っ張られるようにして階段を駆け下り、彼女が扉を開け放った。

――――白い、一面の真っ白な世界。

俺は声も出せず、朝の光を浴びて輝く雪面に見入った。
「すごい・・」
南の村ではここまで一面が白くなることはなかった。
「アンドレ、もっと遠くまで行こう。僕たちで全部足あとをつけよう」
「待ってよ、オスカル」
先を走る彼女が、笑いながら駆けていく。木々の枝を揺らし雪を散らすと、舞い散る結晶が光をはらむ。純白の雪面についていく小さな足跡。追いかける俺にいたずらっぽく振り返り、雪玉を投げてくる。
「なんだよ、もう」
固めようとした足元の雪は柔らかい。南に稀に積もる雪は半ば解けながら落ちてきて重かった。

軽く柔らかい雪が、走る彼女のまわりに散って、高くなる陽に輝く。いつもの風が木々を揺らす音や、獣の足音も聞こえない。彼女と俺のはしゃぐ声しかしない。雪の日がこれほど静かで、厳かでさえあることを知らなかった。
「オスカル?」
先を走っていた彼女が急に立ち止まった。
「しぃ・・っ」
俺を制して、雪の吹き溜まりの陰に蹲る。俺も静かにそばにいってしゃがみ込んだ。
「・・ほら」
彼女がそっと指さす先に、白い雪とは微妙に違う色がある。光って見えにくい雪面に風の動きとは違う何かが動く。
「あ・・」
「兎だ」
一匹の兎が耳と鼻を動かしながら、雪の上を歩いていた。
「あんなに白いんだっけ?」
故郷で良く見かけた兎は大地の色と同じ茶色だった。
「冬毛で白くなる。その方が見つかりにくいんだろう」

小さな生き物を脅かさないように、お互い耳を寄せて小さな声で話す。彼女のくせっ毛が頬にあたって冷たい。間近で見る青い瞳。雪原の光を反射して煌めいている。
兎はまだきょろきょろと辺りを見回している。あんなに白くて小さな生き物、触れたら雪のように冷たいだろうか。それとも、確かに生きている証として暖かいだろうか。
「アンドレ!」
彼女が小さく、でも興奮した声を出した。白い兎の向こうにもう一匹。でもその兎は。
「茶色いままだ」
「冬毛に変わらなかったんだね。あれじゃ天敵に見つかりやすい」
「そんな・・」
思わず立ち上がりそうになる彼女を俺が抑えた。
「オスカル、どうするつもり」
「だって、あれじゃ冬が越せない」
「だからって連れ帰ったりできないよ」
「でも!」
思わず強くなる声に、二匹がぴくりと反応した。俺たちの方を一瞬見て、雪を蹴立てて走り出す。
「あ・・」
二つの影はあっという間に見えなくなった。立ち上がると、俺たちより小さな足跡が二つ並んで木立の方に続いていた。

「あの兎・・」
「オスカル、大丈夫だよ」
「どうして?!」
「だって、二匹でいただろう。茶色い兎はひとりぼっちじゃない」
彼女は頬に伝った涙を濡れた手で拭い、並んだ足あとのところまで歩いて行った。
「ひとりじゃ、なかった」
「うん」
「そう・・なんだ」

足跡の先を見つめている間、彼女は俺の手を握ったままだった。木立の木々を風が揺らす。雪が舞い、彼女の金色の髪に降り注ぐ。
「オスカル、帰ろう」
「うん・・」
俺は踵を返し帰ろうとする。
「え?あれ?」
「どうした、アンドレ」
「どっちから来たっけ?」
さほど遠くに来ていないはずなのに、雪が見慣れた光景を一変させている。
「ははっ、アンドレ。ほら」
笑う彼女が指差す先に、兎より一回り大きい二つの足跡がついている。兎の跡とは違う方向。でも同じように二つ並んでいる、ずっと続いている。
「館まで競争だ」
「え?待って、ちょっと」
兎のように雪を蹴立てる彼女の後を追いかける。肩の上で揺れる金髪、時折振り返るいたずらな瞳。それから、俺はずっと彼女の背中を追っている、見つめている。

そのあと、館に帰り着いた俺は風邪を引いた。オスカルのひんやりした掌が額にあてられる。外はまた雪が降り始め、音もなく積もっていく。俺たちの上にも、あの寄り添った二匹の兎の上にも。

 

 

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