近況とか

パソコンが吹っ飛んでから数ヶ月。iPadでちまちまSS書きと更新作業を続けています。が、ATOKと違う変換、サイズの違うキーボードがストレスフルな日々。とりま、キーボードは別売りを買い直し、変換は後々考えるとして。

(でもやっぱりパソコンのが作業しやすい。

(MacBookほすぃ。

それはともかく。不定期ランダム更新にも関わらず、ご訪問&拍手等、ありがとうございます。あれこれ書き散らしすぎて、どれをいつ更新したか自分で忘れたりもしますけどもw 拍手やご訪問が励みになっております。

お返事 ⬇️

3月18日 雪兎;雪の降る日に更新したかったですが、時期が遅すぎましたw あの兎さんをモチーフにして書いたのでわかっていただけて嬉しいです。

3月25日 雪兎;兎、戦時中はまあ・・うん。最近はいろんな種があるようですが、赤目の白が至高だと思います私見。

3月25日 月の道;空から月の道を見たことがあります。美しくて悲しい光景でした。

4月15日 ご無沙汰です;風邪もひどいとホントしんどいですよね。毎冬恒例なので、どうやったら風邪引かなくなるのか知りたい。何とかは引かないはずじゃないのか?

 

 

 

夜の呟き 水の中

こんな風に 人を愛するとは思いもしなかった

彼女が言う

そうだね まるで水の中に引き込まれるように
水面に手を伸ばすように 愛するとは思いもしなかった

でもより深く引き込まれ
とっくに息もできなくなっているのは俺

それでも お前の前では息をしているふりをする
俺の方が深いから 息をするふりをするのが上手くなったんだ

少しずるいけど 許してくれるだろ
多分俺のほうが少し 深く愛しているから

 

 

月の道

満月が夜の海を照らすと、此処ではない世界へ通じる道ができる。

 

 

「御伽話だ、昔の」
「どこで聞いたんだ?」
「さあ、どこだったのかな。まだこの館に来る前。故郷の・・村の」
「母上から?」
「そうかもしれない。母も俺も、海など見たことはなかったのに。寝物語に語る声を聴きながら考えていた。夜の海に輝く道・・・どこへ行くのだろうと」
「・・っアンドレ!」
「どうした?」
「いや・・今、一瞬」
「どうしてそんな悲しい顔をする。俺はここにいるだろう」
「アンドレ、お前はどこへも行ったりしないな」
「・・・そばにいるよ」
「本当に?」
「何処にも行ったりしない」
「約束して」

その後、お前は答えなかった。私を抱き寄せ、静かに髪を撫でていた。ひとつ残った瞳が、遠くを見つめていた。
どうして私が腕の中にいるのに、どうしてお前は黙って遠くを見て、このかけがえのない心臓の音がこれほど強いのに、どうして

 

どうして?

 

 

 

私を遺して逝ってしまうことを知っていたんだろう。

 

 

 

見たこともない景色、凪いだ暗い海面に揺れる月の光。お前はその道の先へと逝ってしまう。
私もいきたい、私も其処へ行きたい、連れていって。遺されたくはない、置いていかれるのは嫌。

だから行く、もうすぐだ。今空は青い、月の道は見えない。でも私は知っている、道の先にお前がいるから怖くはないよ。光が翳っていく、闇が訪れる、その向こうに望月が見える、お前の、微笑んだ・・その横顔。もうすぐだ・・・もうすぐ。

ご無沙汰です

ご無沙汰です。

更新久しぶりです。冬の話なのに冬終わるから慌てて出しました。

言い訳wしますと、まず如月中ずっと風邪ひき&パソコン吹っ飛び&職場面接。風邪は治った、面接も終わった、パソコンは・・とりまiPadで代用してますが、ビミョーに使いづらい。特にWordPressの編集画面が、テキストのフォーマットによってはタグが使えなかったりして面倒くさい。まあそれはおいおい考えるとします。

この話は続きがあり、それも冬の話なので、桜が咲くまでには出したいです。がんばろ。

更新のない間も、アクセスや拍手ありがとうございます。風邪でゲホゲホしている時も励みになりました。連載の続きも含め、ちょっとづつ更新していきますのでよろしくお願いします。

 

 

 

 

雪兎

私は冬の嵐の夜に生まれたんだ。だから、どれだけ雪が降っていても平気だ。私にとって、雪は守護聖人だから。

いつまでも暑さの残る晩夏の、しかも、南生まれの俺にとって、冬の寒さは敵でしかなかった。館に来て半年、迎えるはじめての冬は、故郷とは比べ物にならない位、底冷えに冷たい冬だった。朝起きた時でさえ、息が白い。寝床から出られずもがいていると扉にノックの音がする。
「アンドレ!」
返事も待たずに入ってきて、俺をベットから引き剥がす。使用人より早起きする主人に起こされることの愚より、暖かな寝床から離される方が辛かった。
「行くぞ。誰よりも先に雪に足跡をつけるんだ」

その年は、例年より雪が積もるのが遅かったと彼女から聞いた。昨晩から音もなく降り続いた雪が、その日の朝世界を白く染めていたことを俺はまだ知らなかった。
「早く早く!」
俺が上着に袖を通すあいだももどかし気に急かす。こんな寒い朝にと思うが、いつもより上気した彼女の白い頬と、朝の光に輝く青い瞳に、何故か心が浮き立つ。手を引っ張られるようにして階段を駆け下り、彼女が扉を開け放った。

――――白い、一面の真っ白な世界。

俺は声も出せず、朝の光を浴びて輝く雪面に見入った。
「すごい・・」
南の村ではここまで一面が白くなることはなかった。
「アンドレ、もっと遠くまで行こう。僕たちで全部足あとをつけよう」
「待ってよ、オスカル」
先を走る彼女が、笑いながら駆けていく。木々の枝を揺らし雪を散らすと、舞い散る結晶が光をはらむ。純白の雪面についていく小さな足跡。追いかける俺にいたずらっぽく振り返り、雪玉を投げてくる。
「なんだよ、もう」
固めようとした足元の雪は柔らかい。南に稀に積もる雪は半ば解けながら落ちてきて重かった。

軽く柔らかい雪が、走る彼女のまわりに散って、高くなる陽に輝く。いつもの風が木々を揺らす音や、獣の足音も聞こえない。彼女と俺のはしゃぐ声しかしない。雪の日がこれほど静かで、厳かでさえあることを知らなかった。
「オスカル?」
先を走っていた彼女が急に立ち止まった。
「しぃ・・っ」
俺を制して、雪の吹き溜まりの陰に蹲る。俺も静かにそばにいってしゃがみ込んだ。
「・・ほら」
彼女がそっと指さす先に、白い雪とは微妙に違う色がある。光って見えにくい雪面に風の動きとは違う何かが動く。
「あ・・」
「兎だ」
一匹の兎が耳と鼻を動かしながら、雪の上を歩いていた。
「あんなに白いんだっけ?」
故郷で良く見かけた兎は大地の色と同じ茶色だった。
「冬毛で白くなる。その方が見つかりにくいんだろう」

小さな生き物を脅かさないように、お互い耳を寄せて小さな声で話す。彼女のくせっ毛が頬にあたって冷たい。間近で見る青い瞳。雪原の光を反射して煌めいている。
兎はまだきょろきょろと辺りを見回している。あんなに白くて小さな生き物、触れたら雪のように冷たいだろうか。それとも、確かに生きている証として暖かいだろうか。
「アンドレ!」
彼女が小さく、でも興奮した声を出した。白い兎の向こうにもう一匹。でもその兎は。
「茶色いままだ」
「冬毛に変わらなかったんだね。あれじゃ天敵に見つかりやすい」
「そんな・・」
思わず立ち上がりそうになる彼女を俺が抑えた。
「オスカル、どうするつもり」
「だって、あれじゃ冬が越せない」
「だからって連れ帰ったりできないよ」
「でも!」
思わず強くなる声に、二匹がぴくりと反応した。俺たちの方を一瞬見て、雪を蹴立てて走り出す。
「あ・・」
二つの影はあっという間に見えなくなった。立ち上がると、俺たちより小さな足跡が二つ並んで木立の方に続いていた。

「あの兎・・」
「オスカル、大丈夫だよ」
「どうして?!」
「だって、二匹でいただろう。茶色い兎はひとりぼっちじゃない」
彼女は頬に伝った涙を濡れた手で拭い、並んだ足あとのところまで歩いて行った。
「ひとりじゃ、なかった」
「うん」
「そう・・なんだ」

足跡の先を見つめている間、彼女は俺の手を握ったままだった。木立の木々を風が揺らす。雪が舞い、彼女の金色の髪に降り注ぐ。
「オスカル、帰ろう」
「うん・・」
俺は踵を返し帰ろうとする。
「え?あれ?」
「どうした、アンドレ」
「どっちから来たっけ?」
さほど遠くに来ていないはずなのに、雪が見慣れた光景を一変させている。
「ははっ、アンドレ。ほら」
笑う彼女が指差す先に、兎より一回り大きい二つの足跡がついている。兎の跡とは違う方向。でも同じように二つ並んでいる、ずっと続いている。
「館まで競争だ」
「え?待って、ちょっと」
兎のように雪を蹴立てる彼女の後を追いかける。肩の上で揺れる金髪、時折振り返るいたずらな瞳。それから、俺はずっと彼女の背中を追っている、見つめている。

そのあと、館に帰り着いた俺は風邪を引いた。オスカルのひんやりした掌が額にあてられる。外はまた雪が降り始め、音もなく積もっていく。俺たちの上にも、あの寄り添った二匹の兎の上にも。

 

 

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今日の更新「片目の鳥」&ご挨拶

とてもとても遅まきながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

松の内も過ぎ、新年気分も吹っ飛んだ頃のご挨拶が間抜けなんですけども。この寒さに何度も風邪をひき、SSの仕上がりが遅くなったのでこんな時期になりました。

 

今日の更新「片目の鳥

エピソードは一部アニメ版に準拠しています。また鏡像認識はオランウータン等にもありますが、18世紀では人間固有の感覚と考えられていたとの仮定で書いています。

さて、次はリクいただいてる題材の話・・の予定(あくまで予定)

 

☆お返事

12/29白い世界;まさにその詩をイメージして書いています。ふたり眠る彼らの墓所にも静かに雪が降っていてほしい。

12/29良いお年を;波がありながらも、細々続けていけてるのは読んでくださる方がおられるからだと、いつも感謝しています。ありがとうございます。

1/3世界が・・;続き、書いてるんです。書いてるんですが。。進まなーい(T T) でもあと数回で終わります、終わらせます!

良いお年を

Xmasからこっち風邪でバテてました。ひと月のうちにコロナ&風邪ってどうなの。仕事納めの日に休んで15時間寝たらwマシになりました。

 

ご訪問、拍手、コメント等ありがとうございました。今年も連載完結されることが出来なかったけど、来年こそなんとかし・・たい・・・なぁ(弱気)

来年もランダム更新になりそうですが、変わらずお付き合いいただけたら嬉しいです。どうぞ良いお年をお迎えください。

 

お返事

○どうなるんでしょーか( ;∀;)ラストは決まってるけど、まだ書き上げてないので私にもわかりませんw。

○大阪のベルばら展、期間短かったです。展示もコラボカフェも結構な人出だったので、もっと長くても良かったのに。着物はインスタにたまに載せてますが、最近着る頻度が激減してます。お正月は袖通そうかな~。来年もよろしくお願いします(*^-^*)

近況とか更新予定とかベルばら展とか

ベルばら展、一度だけ行きました。その翌日からコロナになりました。寝込んでいる間に会期終わった。ノォォォォーーー!!一度しか行けないと判ってたら、アニメコーナーや実物オダリスクドレス、舐めるように見まくったのに。悔しいので写真載せておきます。

 

隣りでやってたXmasマーケット

全身青コーデ着物と薔薇帯。帯留めは青薔薇。

 

収穫はアニメコーナー「アニメはアンドレが見た革命」という監督の弁。いやもう、それですっごく納得できました。アニメのオスカルがあれほどに壮絶に美しいのは、アンドレが見ていたオスカルだからなんですねー(;_:) 台本の展示もあったからもっとよく見ておけばよかったなー、残念無念。

 

とりま、気を取り直して。Xmas更新は23~25日まで。三日連続の予定です、ただし短いです。他に突発的に書いたらそれも出すかもしれませんが、そこは未定です。良かったらまたお立ち寄りください。

 

ベルばら展

もう幾つ寝ると師走です、吃驚です。クリスマスまであと4週間・・なんも準備してない。ま、それは何とかするとして。

 

今週からベルばら展大阪会場が開催されますね。意外に開催期間が短い(師走の梅田阪急だから仕方ないか)ので、なんとか一度は行きたいです。東京会場のアレコレ拝見してると、アニばらの設定集もあるらしく楽しみ~。

いろいろコラボ商品も出てますが、今のところサルートだけGETしました。グッズ欲はあまりないんですけど、グッズに合わせてSS書くのは楽しいです。

サルートブラから 秘する花
靴(オスカルVer.)から 
スーパードルフィーから 着せ替え遊び ピュグマリオン

最近の情報では1億円のティアラも出たとか。どこまでいくんやw もちろん買えませんが( ;∀;) 話のネタに一度見てみたい。

 

とりあえず、オスカル誕に向けて何かしら準備しますので、更新は暫く止まるかもです。また気が向かれたら、立ち寄ってください。

 

【お返事】

11月7日「私たちがやったこと」
ここ2~3か月、自分でもどうした?って思うくらい怒涛の更新でした。せめて更新ペース一定にしたいのですが、思うに任せず。ランダム更新ですけども、また来てください。

11月23日「着せ替え遊び」
ドルフィー美しいですよね、お値段だけのことはある。頑張って手に入れたとしても、満足なお手入れが出来るとも思えない不器用民wなので、私も見てるだけにします。

11月24日「着せ替え遊び」
せっかくなら本人に似せて、瞳もサファイアにして、ヲタクの拘りを凝縮した人形にしてほしいです。というか私が欲しい(*ノωノ)

11月24日「靴」
靴は履くより、履かせたい派ですw。ばあやは山ほどお人形ドレス持ってると思われます。ここぞとばかりに、一日何回でも着替えさせてそうな気がする。

11月24日「着せ替え遊び」
昔のお人形は着物着てることが多かったですよね。それがまた良く出来てて、紅い襦袢の紅絹の色は本当に綺麗だし。昔の人は普通に和裁できたのね。

11月26日「ピュグマリオン」
人形への愛、人形からの愛ってそれだけで何か妖しい感があります。人形を扱った話、というより「芋虫」とか「魍魎の箱」とか、あっち系(どっち?)が好きと言う嗜好でございます。

11月27日「世界が明日終わるとしても22」
長い話を読んでくださってありがとうございます。実はこの話、初出がもう20年前です。途中休憩してたので、未だ完結していません(苦)が、遠からず終わらせたいです。またお立ち寄りください。

 

ひと言コメント、拍手もありがとうございます。ほんとにね、暗い重い分かりにくいの三重苦wにお付き合いいただいて、心から感謝しています。寒くなりますので、皆様ご自愛ください。

 

 

 

 

セルフお題企画 第9弾 

お題企画 「私たちがやったこと」レベッカ・ブラウンの小説よりお借りしました。黒い騎士エピソードはアニメ版に準拠しています。

『安全のために、私たちはあなたの目をつぶして私の耳の中を焼くことに合意した』から始まる短編小説。不思議で悲しい愛の物語。

 

このお題企画もこれだけ続くとは想定外、3~4本で終わるはずでした。さすがにくたびれてきたので、ちょっとお休み予定です。ホントはこの話の後日談を書きたいけど、どうかなー。書けたら出します。

訪問、拍手、ありがとうございます。更新は本当に気まぐれなので、新しい話が無かったりするかもですが、気長にお付き合いいただけたら嬉しいです。

 

お返事

10月28日;セルフお題企画  この企画。元作に興味ひかれて読んでいただけたらという下心もwありますので、ぜひ読んでみてください。作家さんSS企画、いいですねー川上美映子氏とか綿谷りさ氏とか、存命なら橋本治氏とかとか、私も読みたい。

セルフお題企画 第7&8弾 「秘事」「秘事 Ver.2」

セルフお題企画も幾つめだっけ?と、自分で投稿見返さないと判らなくなりましたw 今回何故「秘事」「秘事 Ver.2」になったかというと。

当初、このタイトルでVer.2のような話を書くつもりでしたが、書いたら全然違う内容に(良くある)まあいいやと出した後で、タイトルに近い話を書いてしまった次第です。

タイトルは河野多惠子氏の小説より。正しく谷崎の後継者たる河野氏は、底に流れる妖しさがたまらん魅力です。ご興味ありましたら是非ご一読を。半所有者も(読む人を選びますが)お薦め。

 

お返事

10月16日 セルフお題企画 第6弾;楽しんでいただけたら何よりです。ホンマ次から次へ好き勝手書いているものでw読んでいただけるだけで嬉しい。

10月16日 歌え 葬られぬ者たちよ 歌え;嵯峨天皇の后の誰だっけ(調べる)檀林皇后は自身の遺体を放置し九相図に描かせたとか何とか。洋の東西を問わず、死は平等であり無情です。

10月20日 秘事;アニメテイスト。勿論大好きですよ!!ばら熱再発したのが、アニメ一挙放映でした。アニばらツイートまとめもまた載せたいです。

10月23日 秘事;読んでくださる方の胸や記憶に、ちょっとでも残ったら嬉しいなと思いながら載せています。ありがとうございます。

 

拍手もありがとうございます。とっても励みになってます。